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2018.6.1
未払い賃金に関するトラブル
【労務トラブル解決】
近年、インターネットやSNSで簡単に未払い残業代に関する情報が手に入ります。 従業員は、経営者が想像する以上に、知識武装している時代なのです。
一方の経営者は、どうでしょうか?
残念ながら、対抗できるほどのリスクマネジメントができているとは、言い難いのが現実のようです(きっちりマネジメントできていれば、ここまで未払い残業代の請求は増加していないはずです。いわば”スキ”があるからこそ、請求されているというのも事実です)
経営者が陥りやすい勘違い
○ 残業代は給与に含まれている、と伝えているから大丈夫
○ 業務手当、営業手当、役職手当など、残業代のつもりで支払っている。
または、残業代の代りだと伝えてある
○ 管理職だから、残業代も時間管理も必要ない
○ 定額残業代で支払っているから、時間管理は必要ない
○ 営業職は、みなし労働時間制を採用しているから大丈夫
○ 勝手に残業している、もしくは、勝手に早く来ているだけだから、残業代は必要ない
○ 業界の慣習として、残業代を支払うような業種ではない
○ 月々の残業代を、賞与で支払っているから大丈夫
従業員は、在職中は未払いの残業代があることを知っていても、沈黙していることがほとんどです。
在職中に請求すれば、何らかの不利益を被る可能性を警戒するからです(逆に、在職中に請求する場合は、退職覚悟です)。
そこで、経営者は、「ウチは大丈夫」と勘違いしてしまうのです。
リスクは、水面下で着実に膨らんでいっているのです。
元従業員が、未払い残業代を請求してくることが多いタイミングは、やはり退職直後ですが、
しかし、退職して2~3ヶ月経ったから大丈夫、というわけではありません。
賃金債権の時効は2年ですので、2年以内に請求されれば時効とはなりません。
コンプライアンス(法令等遵守)はもちろん、適切なリスクマネジメントが必要です。
会社を強くする基礎知識「労務トラブル解決編」
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2018/6/1